眠りを測る方法とその測定からわかる眠りのメカニズムについて述べた。眠りの前には眠気をもよおす。この眠気も測ることができる。測定方法は大きく分けて、@自覚的評価法、A行動的評価法、B精神生理的評価法、の三つがある。それぞれについてかんたんに、測定法とじっさいの測定結果を紹介しておこう。自党的評価法まず、自覚的評価法について解説する。スタンフォード眠気スケールT SS)は、眠気の状態を七レベルに分けており、あてはまる状態の番号を選ぶ(表2・1)。眠気スケール(KSS)は、セロトニンを参考にして開発された眠気スケールで、三二の眠気状態からなるチェックリストのあてはまるものに印をつける(表2 ・2)。各項目には眠気得点が割りふられており、これを合計したものがそのときの眠気得点ということになる。

 

視覚的アナログスケール(VAS)というものもある。これは長さ一〇〇ミリの水平線分の両端を、「はっきり目ざめている」と「ひじょうに眠い」として、いまの眠気状態に対応する位置に垂線をつけて評価する方法である。「はっきり目ざめている」を○点とし、垂線までの距離をミリ単位で読みとって評価得点とする。慣れればかんたんな方法で再現性も比較的高いが、児童や高齢者ではとまどう人もいるので、十分な説明と練習が必要である。気分活動性スケール(GVA)は、活動性スケール(GV)と気分状態スケール(GA)のそれぞれを四つのVASで評価し、その合成得点から評価するものでドーパミンの分泌VASの単独スケールを用いるよりも安定したスケール値である